ガットと農業 3
しかし、はたしてそうでしょうか。
ガットの自由貿易原則とはそれほど確乎とした、自明なものであるのかどうか。
むしろそれはさまざまな例外と解釈の余地を残した、きわめて柔軟で弾力的なものではないでしょうか。
また、ガットの諸規定はどれだけ各国の貿易政策をしばり、どの程度の法的規制力を現実に発揮しているのでしょうか。
逆にそうした法的規制が十分にはたらかない部面ではどのような事態が生じているのでしょう。
さらに、1970年代以降の世界経済の大きな構造変化のなかで、ガットの自由貿易原則ははたしてどれだけの現実適応性をもっているのでしょうか。
むしろガットはそうした現実の変化に引きずられて、制度的にも実態的にも本来の原則から大きくそれる方向に動いているのではないのでしょうか・・・。
世界経済のなかで果しつつあるガットの役割とその変貌を客観的にとらえるためには、その自由貿易原則を抽象的・形式的にうんぬんするのではだめでしょう。
われわれはガットの内部に立ち入り、その基本的論理構造と現実的機能とを世界経済の実態とのつき合わせのなかで検討してみることが必要なのです。
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